土星のトラウマと不自然な生き方

こんな面白い説があります。
「土星とはトラウマを克服していく事である」

土星というのは、一般的には、
「苦手に思うこと」や「義務に感じること」
「窮屈に感じること」
などと言われていますが、

惑星というのは、「回帰(リターン)」という概念がありまして、「回帰」とは、いわゆる、その惑星が地球を一周して、(ホロスコープは天動説なので、他の惑星が地球の周りを回っていると考えます)

自分が生まれた瞬間の、その惑星の位置に戻ってくる事をいいます。

そもそも回帰とは何を表すのかというと、
その惑星が意味する物事を、「代謝」させる事です。一皮むく、昇華させる、という事ですね。

土星が初めて「回帰」してくるのは28歳頃。

生まれてから、28年の間にコツコツ積み上げてきたものを、「代謝」する。要は28歳までに得てきたものを、自分の中で、ワンステージ昇格させる事です。

いわば、自分を今までよりも一格上に昇格させること。
28歳頃までに、そうなれるように自分を鍛えておく事です。

そしてここからまた新たに、更にレベルの高い義務や責任が生じる事を通して、色々な事を吸収していく。

なのでこの年代というのは、
結婚したり、子供を産んだり、会社の役職に就いたり、何かのローンを組んだり、

「自分以外の存在」のために、
数十年かかるような責任や義務を負うと決める年齢でもあります。

また、代謝というのは、要らないものを捨て去る事も含まれますので、
このタイミングで、転職や離婚など、別離を経験する人も多いです。

さて、
土星というのは、「成長と老化のプロセスである」
とも言われています。

プログレスの月には、7年サイクルという考え方がありますが、実は土星にも7年サイクルというものがあります。

0歳(生まれた事によるトラウマ)(←ひどいな、、)

1〜7歳(母親との分離のトラウマ)

8歳〜14歳(走るのが早い、遅い、逆上がりが出来る出来ないなどスキル獲得の上でのトラウマ)

15歳〜21歳(初潮、変声期など自分の心と体が変化していくことによるトラウマ)

22歳〜28歳 サタンリターン(土星回帰1回目)
(社会における自分の居場所を獲得する上でのトラウマ)

28歳頃が「土星的成人」とも言われています。
ここでようやく自分の「土星」を獲得するのです。
(出来ない人もいますよ)

う〜ん、、獲得、、というより、「土星を自覚できるようになる」、、が近い表現かも。
なので、「自覚出来ない人もいる」という事ですね。

そして、
29歳〜35歳
初めて誰にも頼らずに社会的責任を負うトラウマ

ここで折り返しです。

土星とはミラーリング構造になっているそうで、

この折り返しから、今度は、
35歳までで負ったトラウマを解消していく年齢域に突入していくのだそうです。そして「成長段階」というのも35歳までなのです。

36歳〜42歳
(28歳のサタンリターンは、42歳で完成するといいます。社会的責任を負える自分であると自覚する、または力不足であるなどの自覚も味わう)

36歳〜42歳というのは、
土星的解釈で言うと、人生の中では一番辛く感じる時期であるとも言えるのだそうです。
色んな意味で、自分の力を「自覚させられる」からかもしれません。そして、それを「誰のせいでもなく、自分自身で受け止める」から辛いのです。辛いのは、ちゃんと自分自身に責任を持てている証拠です。
これが出来ない人は、ずっと「人のせい、何かのせい」だと言っています。

43歳〜49歳(1回目のソーラーリターンで負った義務や責任を少しずつ手放していく。子供が成人した、保険が満期になった、ローンが終わった、役職から離れた、など)

50歳〜56歳(思春期に変化した心と身体が、元に戻っていく。閉経など)

サタンリターン(土星回帰2回目)

この時点までで、自分がやらなければならなかった義務や責任は、全うされているハズ。それらがまだ残っていたり、見て見ぬフリしてたり、ずっと逃げていたのだとしたら、かなり辛い回帰になるでしょう。でも、自分では、まだまだ全うしていないと感じていたとしても、辛くてもちゃんと向き合っていたなら、完璧なんかじゃなくても、大丈夫です。

57歳〜63歳
ここからは、学童期8〜15歳にやっていて楽しかった事と、それに似たような事を始めたり、逆に、トラウマを抱える原因となった事にまた手をつけてみたりする年代です。
例えば、7歳で溺れた経験があり、それがトラウマとして残り、どうしても水に入りたくなかった人が、63歳でスイミングを習い出したとか、
小学生の時に、字が汚いとバカにされたのがコンプレックスになり、「字なんか汚くても読めればいいじゃん!」と、開き直っていたのに、還暦を機に、書道を習い始めたとかね。

学童期に、習得出来なかったスキルを、ここに来て習得しようとしたり、また、学童期ににひたすら楽しんでいた事に、またのめり込んだりする。
子供の時にビーズや手芸が好きだったら、またやりだしたり、絵を描き出したりとか。

ことわざで、「六十の手習い」ってありますが、正にそのものですね。
昔の人って、わかっていたのでしょう。

そして、この辺りにくると、男女の境目が無くなってくるとも言います。子供の頃に、男子も女子も関係なく、鬼ごっこしてた頃のように。
ですが、見た目まで差が無くなってくるのは少し問題なので、見た目は気を使いましょう(笑)

64歳〜70歳
ここからは、本来であれば、あらゆる義務や責任から完璧に離れて、本当に楽しい時期になる、、

はずなんですよね。

70歳で、「生まれた時のトラウマ」というものから解放されるのだそうです。
母親のお腹から出る、という事がどれほど大きな事なのか、、トラウマになるほど?!やっぱり、凄い事なのですかね〜

でも、根本のここから解放されたら、、
そうなったら、本当に現実社会からの解放ですよね。

自分のトラウマだなぁ〜って感じる記憶の年齢を見返して、それが克服されたかどうか、確認するのも良いかもしれません。

また、ネイタルの土星のコンディションによって、人それぞれ、土星体験というのは、感覚がだいぶ違うようです。

さて、ここまで、ズラズラと書いてきましたが、

読んでいて、違和感を感じた人もいるのではないですか?

それは、おそらく年齢域ではないでしょうか?
まず、初潮の年齢も、今どきは10歳〜12歳が平均ですし、閉経も、早い人は、40代前半なんて人もいます。

本来なら、母親と分離していなければいけない学童期にも、子供の自我を知らずに奪っている親子関係。分離が進まない子供たち。
そうは言っても、今の時代、小中学生で、親と子供が分離するなどという感覚は、ほとんど無いのでは?この分離とは、距離や、責任の分離ではなく、親が子供を自分とは違う「個」として切り離す分離です。自分の内部に組み込んではいけない、という事です。

また、その学童期、本来なら、
沢山遊んで、沢山の人に接して、衝突しながらも、その中から生きていくのに必要なスキルやコミュニケーション方法を獲得していかなければならないが、その年齢域の半ばには、塾や習い事で、多くの遊びの時間が失われる。子供の遊びとは、スキル獲得の手段です。

体の成長は早くなっているのに、精神的成長は遅くなっており、これはそのまま、押せ押せでその先で獲得しなければいけない事も、獲得が遅くなりつつある。

今の43歳って、一番社会的責任が重くのしかかり、とてもじゃないけど、それらを手放し始める時期だなんて思えない。

ですが、体の老化は、むしろ早く始まっている。

57歳で、自分の好きな事だけをやりながら、楽しい老後を送れてる人って、どれくらいいるのでしょう?昔の定年って55〜60歳くらいだったので、
そんな人も多くいたかもしれません。

更に昔は、「御隠居さま」なんて言われて、第一線からは退いていたのでしょう。

ですが、今は、まだ生活の為、家族のために、働いていたり、まだ子供が離れていなかったり。

70歳でようやく、生まれてきた事で起こった、すべてのトラウマから解放され、本来なら、ここから本当の意味での自由を謳歌できるのかもしれませんけど、

今の70歳って、都合良く「現役扱い」される事も多いですよね。きっとこれからはもっと。
住宅の35年ローンなんて、払い終わるの80歳過ぎなんていうのザラですしね。

正直、「不自然」なのだと思います。

土星のリズムというのは、人間本来の成長と老化のプロセスです。

ですが、
今は、この自然の流れから大きくかけ離れてしまっているがために、様々な「ねじれ」が生じているのかなと思います。

やはり、その年齢、年齢で獲得しなきゃいけない事が獲得できないでいると、人生の最後の帳じりも合わなくなってくるということ。

「私の人生、こんなはずじゃなかった」と、

魂だった時に決めた人生とは大きくかけ離れていた人生だった、、と気付くのは、「死」の直前だそうです。

「不自然な生き方はしない」

昔は当たり前だった事が、

今の時代では、最も難しい事になってしまったのかもしれませんね。

END



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